α350レビュー

α350が我が家にやってきて10日。今のところトータルで1000カットほど撮影。
いい点、気になった点も併せて列挙してみようかな。ちなみに比較材料は以前より愛用のαSweetDIGITAL。


1420万画素CCD
素数はαSweetD*1との単純比較で倍以上。現行デジイチの中ではペンタックスK20Dに次いで多い。
ただ、現時点ではA4での印刷しかしてないけど、そこまで大きな差は見出せてないというのが正直なところ。
モニタ等倍で見ると確かに緻密な描写なんだけど。これはもっと撮ってみないと判断は難しいか。


JPEG圧縮率
2GBで何枚撮れるんだろうと確認したら14M、JPEGファインで約400枚。
なんでαSweetDよりもたくさん撮れるんだ?と思ったら圧縮率が高い。14M、JPEGファインで1枚当り3.3〜5MBで済んでる。
(αSweetDは6.1M、JPEGエクストラファインで1枚当り3.5〜4.9MB、ファインで1.9〜2.1MBだった)
ファイン画質は若干アマいのが気になるんで、もうちょっと圧縮率の低いエクストラファインが欲しいところかなぁ。
ちなみに、RAWで撮ると1枚当たり11〜15MBになるから、さすがにCFは大容量のものが欲しくなるね。


RAW現像
α350はRAW撮影時の拡張子が一般的なRAWじゃなくてARWファイルの為、今のところ付属のソフト、
『Image Data Converter SR Ver.2』での現像に頼らざるを得ない。
しかしながらウチのPCとの相性が良くないのかすぐに応答しなくなる。
Vista32bit版、PentiumD 2.8GHz、メモリ1GBと、条件は満たしてるんだけどなぁ。
まだ半年ちょっとしか使ってないのに不調は無いと思うけどデフラグかけたら若干マシになったか。
これは前使ってたPC*2だったら現像なんてまともにできなかったかも。


ファインダー倍率
ライブビュー搭載でワリを食ったと思われるのがファインダー倍率。視野率は95パーセントだけど、
ファインダー倍率はαSweetD、α100、200の0.83倍から0.74倍へダウン。
・・のハズなんであまり期待してなかったんだけど、意外や意外。
近視用の視度調整アダプタ+4を付けて使ってたαSweetDと比べてそう大きな差が無い。*3
この部分に関してはあまり期待してなかっただけに嬉しい誤算かも。ファインダー像の見え方はαSweetD同様、クリアで見易い。
メガネ着用でファインダーを覗いても四隅や情報部分がケラレる事もないのもありがたい。


ISO感度
さすがに最新のセンサーとは言え、APS-Cサイズで1420万画素という事でノイズ対策はどうだろう?
という疑問もあったけど、実際はISO800までは許容範囲。ノイズはもちろん出るけどボク的にはOKを出せる。
αSweetDはISO400以上だとノイズが気になるからほとんどHi200固定で使ってたけど、α350なら400までは普通に使い分けできそうな感じ。
ちなみにダイナミックレンジ拡大で白とび抑制できるゾーン切り替えがなくなったので普段はISO100固定で使ってます。


操作系
基本的にはまとまっているけど、大事な操作が困った事になっているのが残念極まりない。
細かいところだけど、ダイヤル操作に大きな不満。シャッター速度は左回しで速く、右回しで遅くというのはいい。
不満点は絞り値の調整がαSweetDと逆で、左回しで絞られていくようになっているのと、
絞りを変えるとマニュアルモードにもかかわらず勝手にシャッター速度が変わるのがイヤ。
カメラ側では適正露出にしようとしてるんだろうけど、何の為にマニュアルモードで操作してると思ってるんだ。
絞りだけ調整したいところでわざわざシャッター速度まで調整しなきゃならんとかおかしくない?
それだったら最初からプログラムオートで撮るっての。オート機能がでしゃばるとロクな事がないという典型か。


6/10追記:間違った記述の訂正
上で記述した内容はAELボタンを押しながらの操作によるものでした。
ファインダー横のAVボタンを押しながらのダイヤル操作で、左回しで絞りが開き、右回しで絞りが閉じます。
αSweetDでは右手親指がちょうどAVボタンにかかりますが、α350の場合、スマートテレコンバーターのボタンが増え、
Fnボタンも下に移動した為、AVとAELのボタンが左にスライドしてレイアウトされてます。
その事に気づかず、指かかりが同じ位置というだけでAELボタンとAVボタンを間違えて操作していましたm(_ _)m


クイックAFライブビュー
これを使わなければα350を選んだ意味など無い訳で、使ってみた感想はといえば、一言で言えばコンデジ感覚。
ライブビューへの切り替えは本体上にあるスライドスイッチでの1アクションだけ。
光学ファインダーは内部シャッターで閉じられ、即座にライブビューに移行できる。
液晶に映った表示は露出のみならずISO、WBもリアルタイムに反応。
露出に関しては光学ファインダーより優れもので、ダイヤル操作に即座に反応してくれる。
一々撮っては露出を確認、という行為をしなくても済むのはありがたい。
クイックAFの名が示す通り、ファインダー時と同様にシャッターボタン半押しでAFができる。
シャッターを切った直後、一瞬ライブビュー画像が映るが、すぐ像消失、プレビューに移行といった感じ。
測距点もファインダー同様に9点全て使える。但し後述のスマートテレコン使用時は中央1点のみ。。
ひとつだけ難点を言えばライブビュー時の視野率が90%しか無い事。意識しないと余分なものが写り込んでしまう事も。
あと、欲を言えばグリッドライン表示機能も搭載して欲しかったなぁ。


スマートテレコンバーター
本体後ろ右上、ちょうど右手親指の部分にあるボタンを押すだけで1.4倍、2.0倍の撮影が可能。
ライブビュー時の、しかもJPEG撮影時のみという制約があるものの、これが便利。



これが通常の状態。14M。



1回押すと1.4倍でこの状態。Mサイズの7.7M。



2回押すと2.0倍でこの状態。Sサイズの3.5M。
コンデジでお馴染みのスマートテレコン機能と同じで、切り出しによる撮影なんで画像サイズがM、Sに固定されてしまうものの、
一般的なテレコンの様な絞り値の低下も無く、レンズ交換無し、ボタン一押しで即座に望遠撮影できるのはありがたい。
常用する機能かといえばそうでもないんだけど、便利な機能である事は確か。
1.4倍の7.7Mなら印刷用途でも充分使えそう。2.0倍もweb掲載用なら問題ないかな?


2.7型上下可動モニター
上下にしか可動しないのはフジのネオ一眼同様。縦位置撮影ではフツーの液晶と同様にしか使えない。
でもライブビュー時に動くのと動かないとでは大きく使い勝手が違う。ブツ撮りや風景撮影には大きく寄与するんじゃなかろうか。
素数はαSweetDの11.5万ドットから進歩した23万ドットで見易くなった。


連写枚数
秒間3コマと2.5コマ。ボクからすればそう差はない気もするけど、ガシガシ連写する撮影スタイルの人には気になるかも。
ちなみにライブビュー時は秒間2コマ。こちらは必要にして充分かな。


外観
正直に言えば、安っぽい。梨地処理は本体右側だけだし、特にプラ外装の表面処理がされてないのがボク的には大きなマイナス。
合わせ目部分はしょうがないとしても、成型時にできるラインぐらいは処理しておいてもらいたい。
最近のガンプラだってこういうとこちゃんと処理してるんだから、もう少しなんとかならなかったんだろうか?
ちなみにαSweetDは表面処理が無くてツルツルのプラ外装だったけど、成型ラインは見えるとこには無かったよ。
あと、シャッターボタンが黒いプラスチックというのもなんとも情けない感じ。
こんな小さな部品でもカメラにとって大事な部品なんだから、コストをケチるとこじゃないと思うんだけど。
これがFD3SRX-7みたいに「グラム単位での軽量化の為です」とか言われたら納得しなくもないけどw


と、好き勝手にアレコレ書いてみたけれど、基本的にはコンデジ感覚で使えるライブビュー目当てで買ったんで、
その点ではライブビューの出来の良さには充分満足できてるところ。
実際、機能が被るLUMIX DMC-FZ30を持ってたんだけど、これが手に入って不要になったくらい。
それ以外はちょっと気になるところもあるけど、そこを判った上で使えば問題ないし。
むしろライブビューでの撮影領域拡大もあって、ブツ撮り用にマクロレンズが欲しくなったくらいw
う〜ん、物欲が物欲を拡大させるこの状況に何とかして歯止めをかけないと(爆

*1:610万画素

*2:XP AthlonXP 2500+ 1.83GHz 512MB

*3:視度調整アダプタを外したαSweetDと見比べるとその違いは大きいけど