αレンズセミナー@ソニーストア名古屋

ソニーストア名古屋では今までにもαレンズ開発者を招いてのセミナーを開催してくれている。
・・んだけど、今まで6回も機会があったにもかかわらず、休みの都合が合わずどれにも参加できずじまい。
でも、今回は開催スケジュールと自分の休みの都合が合ったんで、参加してきました。


『第7回レンズ開発者セミナー』
内容は2本の単焦点カールツァイスレンズ、Planar T*85mm F1.4 ZAと、Sonnar T*135mm F1.8 ZA について。
というものだったけど、8割方Planar T*85mm F1.4 ZAの解説でした。
以下簡単に覚え書き。内容は講師の受け売りなので疑問点があったらご自身でお調べください(←無責任w)


・Planar T*85mm F1.4 ZA
Planar 85mm設計の狙いは、ミノルタ85mm F1.4G(D) Limitedの描写性能を85mm F1.4G(D)のサイズで達成させる。というもの。
描写性能のみならずボケ描写へのこだわりも当然で、二線ボケにならないきれいなボケが狙い。
全体繰り出しフォーカスを選択したのも背景ボケ描写へのこだわりから。
ボケ味には球面収差が影響するという事を解説してくれて、無収差であればピント面の性能は良好だが、のっぺりしたボケ味に。
そこで、球面収差でレンズ端の部分の光軸を少しだけ曲げる事で、ピント面で僅かに劣化するもののボケ像の縁が滑らかに広がり、理想的な背景ボケになる。
しかし球面収差にもアンダーとオーバーがあり、背景ボケを良くすると前ボケが二線ボケに。逆もまた然り。前ボケをよくすると背景ボケが二線ボケになるというもの。
この様な観点から球面収差と背景ボケを評価すると、
ミノルタ85mm F1.4G(D) Limited:背景ボケがきれい
ミノルタ85mm F1.4G(D):若干背景ボケが二線傾向
PlanarT*85mm F1.4 ZA:背景ボケがきれい(但しG Limitedの方が若干優秀)
とのこと。
最終的には解像性能ではPlanarだがボケのきれいさではG Limitedというニュアンスのことを仰ってました。続いてはSonner 135mmの解説へ。


・Sonnar T*135mm F1.8 ZA
Sonnar 135mmはポートレートにも風景にも使える高性能レンズ。
インターナルフォーカスの採用は高速AFの為に。異常分散ガラス2枚採用は高いシャープネスの為。
コントラストはPlanarよりも高く、画面中心から周辺まで高い性能を持つ。
無限では背景ボケが理想的になる球面収差となっているが、倍率1/20及び倍率1/20状態で距離無限では背景ボケが綺麗になる球面収差となる。
と、こちらはPlanarに比べたらあっさりした解説で終了。


というところで30分強の解説は終わり、質疑応答の時間も設けてはくれたものの質問者は1人のみ。*1
他に質問のある方は?と言われたもののこの2本を持っている訳でもないし細かい事や突っ込んだ事も聞けないので質問せず。
使い込んだレンズであれば何をどう写すとこうなるんですがどうしてですか?なんて聞けるんだけどね。
とは言え、α使いなら憧れのツァイス単焦点レンズへの造詣が深まったと思えば有意義なセミナーだったなと思う。
もっとも、IYHする為に清水ダイブするにしても如何せん思い切りとサイフの中身が足りないけど(笑)

*1:と、言ってもなんでPlanarはG Limitedの性能にできなかったのか?なんて無粋な質問だったけど価格帯も生産数も違うでしょうが^^;